「MBAで学ぶ知識は過去を対象にしているので、陳腐化し、すぐに役に立たなくなる。」
よく言われることで、そう感じることもあるが知識以外でMBAで学ぶ一つ大きなメリットとして、特にアメリカの場合は、世界中に「弱いつながり」ができることだ。
The Strength of Weak Ties(弱いつながりの強さ)という有名な論文がある。家族や親しい友人のように、普段会うことが多く、頻繁に情報交換をするような強いつながりの人脈よりも、会ったことがある、友人の友人のような弱いつながりの人脈の方が、多様性に富む視点や知識が取り入れられ、結果として高い価値が生まれるという理論だ。
アメリカの場合は特に、Alumni(アルムナイ)と呼ばれる大学毎のネットワークがあるので同級生以外でもつながりやすい。どの国でどんな会社で働いているかなどの情報が取れるので、困ったことや知りたいことがあると、知っていそうな人に連絡を取ることができる。私自身も、「日本で英会話のアプリを出したい」ということで、イスラエル人の卒業生の事業を少しだけ手伝ったことがある。
弱いつながりで世界中の色々な業種の人たちとつながれるというのは知識以外の大きな財産だと思う。小学生もこれから大人になっていくにつれて、大きく枝分かれして多様性を持つようになっていく。小学生の同級生を思い出すと、大学や、高校でつながる人たちよりも、幅のある人生を送っている人たちが多いのではないだろうか。
fulfilでも一度関わった子どもたちが巣立った後もAlumniネットワークのようにつながれるような場にしていきたい。CUO COFFEEもカフェなので、学生から大人まで、色々な人が来てくれる。とても多様性のある集団だと思うので、地域の方にとっても弱くつながれる場所になればいいなと思う。