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決断

前職で中東地域のエリアマネージャーをしていた時に、色々な問題が起きてどうすれば良いか悩んでいた。そんな時に、当時の副社長から「経営とは決断することだよ」と言われたことを覚えている。絶対的な答えが無くても、決める。決めたら物事が動き出すので、失敗したらまた改善していけば良い。そんなことを言われた。

決断した後は、「決断したことに向かって突き進む」「決めた後もその決断で良いか頭のどこかで悩む」のどちらかに別れるのではないだろうか。どちらも良い面、悪い面があると思う。

決断したことに向かって突き進むのは、寄り道をせずに集中するので良いことに思えるが、決断を肯定する偏った情報ばかり集めてしまう「確証バイアス」に陥る可能性もある。私自身もこの確証バイアスで大きな失敗をしたことがあり、心のどこかで「確証バイアス」に陥ってないかを確認するように心がけている。もっと良い決断に修正する機会を見失うこともあるだろう。

反対に、決めた後もその決断で良いのか考え続ければ、軌道修正もしやすいし、決断の選択肢を増やすことができる。しかし選択肢を増やすことは、良いことばかりではない。The Paradox of Choice(選択のパラドックス)の著者Barry Schwartz氏は、選択肢を増やすほど、選んだ選択に対する満足度が下がることを指摘している。これは選ばなかった選択に対して、良い面を想像し、選んだ選択の満足度を差し引いてしまうからだそうだ。(書籍の翻訳版は出ていないようだが、TEDで概要は視聴できる

子どもたちもこれから沢山のことを決断していく。副社長が言ってくれたように、決断することが物事の時間を進める。前に進めないで迷っている子たちには、副社長のように背中を押してあげたい。確証バイアスや選択のパラドックスは、ビジネスの文脈で語られることが多い。しかしどんな人でも決断する時に意識しておくと良いことだと思うので、子どもたちにも子どもたちの文脈に合わせて伝えていければと思う。

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