2025年が始まった。初詣や新年の抱負など、「こんなことをしたい」「今年こそ~をしたい」と決意する人も多いのではないだろうか。決意を実行に移し、習慣にして目標を達成することは簡単ではない。お子さんたちにも何か始めて欲しいと思い、きっかけを与えてもなんとなく続かず終わってしまう。そんな時に「習慣」に関する研究を覚えておくと役に立つかもしれない。ハーバード公衆衛生大学院にて博士号取得した林英恵さんの著書から抜粋して紹介する。
習慣は4つのステージを経て身につくものだとしている。
①決意(その行動をするという明確な意図を形成する)
②行動(決意を実行に移す)
③行動の繰り返し(日々同じ行動を繰り返す)
④習慣の形成(行動が自動的に繰り返されるようになる)
④の段階までいければ、目標達成は容易になるはずだ。
習慣ができるまでにどれくらいの期間がかかるだろうか。三日坊主の壁を越えられればいいのだろうか。
新しい習慣が身につくまでに、平均して66日、約2か月かかるそうだ。身に付けたい習慣やその人が置かれた状況で差があり、約2週間から約8か月と大きな幅があるが、三日坊主を越えれば習慣になるというものではないようだ。
重要なポイントとして、「最初が肝心」、「ところどころ失敗して大丈夫」ということも挙げられている。
繰り返すことで自動的に行えるレベルが上がっていくので初期に労力が必要だが、後半は自動化されて心理的な負担は減っていく。
「失敗しても大丈夫」というとホッとするが、1日ではなくずるずると1週間を越えてしまうと習慣作りが難しくなるという。
自分が習慣になっていることは、Duolingoというアプリでスペイン語を学ぶことだ。きっかけは一緒に働いていたスペイン人とスペイン語で話せたら良いなと思ったこと。簡単そうなDuolingoを選んだが、習慣形成に関してとてもよく考えられていて、約4年間ほぼ毎日続けられており、「やらないと気持ちが悪い」という位習慣化している。
これだけ長く続けられる1つ目の理由は、簡単で負荷が少ないからだ。1回のレッスンが約5分程度なのでしっかり時間を取って「よしやるぞ」と思わなくても、少し待ち時間がある時など思い立った時にすぐ完了できる。
2つ目はStreakという連続記録があるからだ。レッスンが完了すると、自分が何日続けられているかが確認できるし、夜になると「~日の連続記録が途切れてしまう」というようなリマインドも来る。
一番大きな理由が上記の「ところどころ失敗しても大丈夫」なところだと思う。これは継続して習慣化するのにとても大切なことだと思う。旅行など普段と違う環境でうっかり1日忘れていても連続記録が途切れることはなく、Freezeという救済があり、連続記録を維持してくれる。1日忘れてしまうと普通だったら、「連続記録が切れたからいいや」と思ってしまうが、1日忘れると「やばい今日はやらないと連続記録が途切れる」となるので次の日は必ず取り組むようになる。Freezeは1度に2個までしか使えないので、救済があると安心してそのままずっと休んでしまうこともない。
fulfilに来てくれている小学生はプログラミングや英語に取り組んだり、今までやったことが無いことに取り組む機会が多い。新年の抱負に限らず、熱中できそうなことを見つけたら、どうすれば習慣化できるか考え、サポートしていきたい。