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意図的養育

「教育格差」(松岡亮二)という本の中で、アメリカの10歳児とその親に関する研究が取り上げられていた。中流家庭と貧困家庭での子育て方針の違いで子どもの意識に違いが出るという研究結果だった。中流家庭は親が子どもの生活に意図的に介入する「意図的養育」を行い、貧困家庭は放っておいても子は育つという考えから「放任的養育」を行うとしている。

「意図的養育」をされた子どもは「教師や医師のような社会的立場のある大人相手であっても臆さず交渉し、自分の要求を叶えようとする」傾向があり、「放任的養育」を受けた子どもは「大人に対して自分の要求を伝えることに躊躇し、教員など権威に従う制約的感覚を持つ」傾向があるというのだ。

日本で同様の調査をしたら、文化的に少し違った結果になるのかもしれないが、自由と平等のイメージが強いアメリカで、ある意味「自由に育てられた」子どもの方が、自由な印象から少し離れた傾向を持つというのが興味深い。

自分自身大人になるにつれて、また色々な国の違う価値観・文化を持つ人から学んだり、一緒に働いたりしたことで、明らかになったように、社会的立場がある人が語ることが、きちんと裏付けのとれた事実とは限らない。今、子どもの皆にも、大人の言うことに自分なりに考えをもって、接していって欲しいなと思う。子どもから指摘されたり、質問されたりしたら怒り出す大人もいると思うけど、そういう子どもを面白がって、逆に色々と教えてくれる大人も沢山いるんじゃないかな。

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