小学生が毎日通う小学校では、国語、算数、生活、外国語、体育、音楽、図工と基礎的な教育を幅広く提供してくれている。小学校での教育もとても重要だけど、その基礎的な部分に加えて、自分の興味関心をもとに、習い事にとどまらない様々なことに触れられる機会がある「放課後」はとても大切なものだと思う。
しかし、周りの子たちを見ていると、放課後を単に「消費しているだけ」でもったいないなと思うことも多い。教科書を発行する光村図書出版が2021年に行った余暇活動に関する調査では小学生の「余暇に何をするのが好きか」ランキングの1位は「ゲームをすること」、2位が「YouTubeなどの動画を見ること」だった。もちろんゲームもYouTubeもやり方によっては沢山の学びがあると思う。YouTubeは素材を選びさえすれば、目でも言葉でも分かりやすく色々なことが学べるし、ゲームも工夫したり、調べたりするとそのゲームが上手くなるだけでなく、色々と応用できる学びも出てくると思う。ただ多くの子たちは「消費しているだけ」の方が近いのではないかと感じる。せっかくこんなに沢山の機会があるのにもったいないなぁと思う。
もし自分が、今の時代に小学生に戻れたら、竹やぶに作った、ただ少しやぶを切り拓いて、段ボールを敷いただけの秘密基地を、YouTubeで少し建築系の動画を見て、もっと質を上げて、雨が降っても友達と集まれるようにしたいなぁとか、親が広場で打ち上げてくれた小さいパラシュート花火じゃなくて、宇宙まで届くようなバルーンを作って宇宙の動画を撮ってみたいなぁとか考えて結構ワクワクする。
大人はこれまで生きてきた経験で、子どもより少し広い世界を知っていると思う。その少しの広さを見せてあげるだけで、ただ「消費するだけ」の時間を過ごしている子たちも、きっと勝手に学んで、勝手に工夫していく。そんなきっかけを作れる「放課後」を提供していきたい。