子どもの遊びに学びはあるか

子どもが以前釣りにはまっていた時期があって、時間があると釣りに出かけていた。一緒に行く親としても釣れる方が楽しいのでしばらく付き合っているうちに、釣れている人に質問したり、色々調べたりするようになる。釣れる場所はなぜ釣れるか、どんな魚がいて、その魚はいつ、どんな物を食べていて、どういう場所を好んでいるのかなど魚の生活を知るようになる。
情報を得た後は、その情報をもとに、「この魚はこの時期にはこんな生活をしている。だからこの港の、この場所で、この餌を使って、この深さあたりをこの時間に狙えば釣れるはず！」と仮説を立てて実行する。それでも、広い海の中、見えない魚を釣るというのは難しく、ほとんど釣れないのだが、そこがまた面白い。場所や時間、深さを見直したり仮説を見直して、またチャレンジする機会になるからだ。

そうやって子どもと釣りに出かけるうちに、釣りってマーケティングに似てるなぁと思いだす。顧客はどこにいて、どんな生活をしていて、どんなことをしたら喜んでくれるか仮説を立てて、顧客が喜びそうな企画を出す。企画を実行して結果が出たら、その仮説を検証して、また次に活かす。

子どもが釣れなくて残念がっている姿や釣れて喜んでいる姿を思い出しながら、遊びも色々な学びにつながるから、色々なことを考えて、工夫して、思い切り楽しめる遊びをたくさんしていって欲しいなぁと考える。見守る大人としては、遊びを深堀りして、もっと楽しめる手伝いをしていきたいなと思う。