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反対

親になると、親にしてもらったことを思い出すようになる。子どもの頃は大きな決断を迫られる時には必ず親を通さなければいけない。自分の親も子どもの決断に対して、全てイエスで答えるはずもなく、よく反対をされた。

一番思い出すのは、高校受験でサッカーの強豪校に進みたいと伝えた時だ。遠方で一人暮らしをしなければならないし、サッカー推薦ではなく一般入試で入学しようとしており、試合に出れる確証も無いので反対された。当時所属していたチームや、過去お世話になったコーチのところに連れていかれ、自分の実力と試合に出れる可能性を一緒に聞かされた。サッカーでのリスクとサッカー以外のリスクを説明してもらい、恐らく諦めてもらおうと思っていたのだろう。

親は、様々なリスクと可能性を探った後、「私たちはこういった理由があるから反対だ。でも最終的な決断は自分でしなさい。」と最後には自分に選ばせてくれた。その後は、反対していたのが嘘のように、サポートしてくれた。試合に出れない時期も「だから言ったでしょ。」なんてことは言わなかった。

“Disagree and commit.”

2016 Letter to Shareholders

アマゾンの創業者が組織運営で大切とされる方針について語った時の言葉だ。「反対をしても良いし、反対をすることは大切だ。だが一旦決断が下されたらその決断に全力を注ぐ」という意味で使われている。

子どもたちが何か大切なことを決める時に、きちんと子どもが見えていない視点から意見を伝えたい。子どもたちが決断したら、それまでは反対していても全力でサポートする。そんな姿勢で子どもたちを支えていきたい。

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