世界とつながるこども秘密基地
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「答え」はどこにあるか

なぜこのような、学習塾のように何かを「教える」場所ではないのかということを考えると、仕事で経験してきたことが強く影響していて、子どもたちにもそれを伝えられたらと思っているからだ。

大学を卒業して、就職をし、支店の営業として配属された自分は、先輩たちの仕事ぶりを見ながら良いと思われることを取り入れ、上司に与えられた課題に対して、できるだけ上司の期待に沿うような成果を出すように頑張っていた。学校に通っていた時のように、誰かが設定した「正解」、誰かが経験した「正解」を見つけ、その正解に向かって進んでいくような働き方だったと思う。「正解がある」という前提で進むのだから、振り返るととてもやりやすかった。

そんな「正解を探す」働き方は、海外事業をやることになって大きく変わる。担当している国で、税金が導入され、商品の価格が倍になる。担当している国が複数の国と国交を絶ち、商品が届かなくなる。まだ進出したことが無い国に進出する。先輩たちも経験していないことが、自分の担当している事業の存続に関わる重要度で起きる。「正解」らしいものは、どこを探しても出てこない状況をたくさん経験した。

それらを経験している時は、心の中は「すごく大変」だったのと同時に、「答え」ではなく、「何をすべきかという問い」から自分で設定できたのは楽しかった。同僚などに相談すると、自分とは全く違った視点から「何をすべきか」を見ている人がいて、その人は自分とは違う「問い」を立てる。問いが変わると当然「答え」が変わり、問いが変わる度に、「そんな飛び越え方をした問いでも良かったのか」と新たな答えを出すのにワクワクしたことを覚えている。

自分のことを振り返っても、「あの時、違った問いを立てれていたら違う道を選んでいる」と思うことがある。「問い」に囚われると、答えが狭まることも多いと思う。正解や問いをこれまでの経験から「教える」のではなく、子どもたちと色々な問いを立てて、一緒に答えを探していく。そんな場所にしていきたい。

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