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自分で選ぶことの大切さ

幸せで活動的で健康になるにはどうしたら良いのだろうか。一つの答えとして面白い実験があり、その答えはとても単純、単に「自分で選ぶこと」だそうだ。
ある老人ホームで入所者を2つのグループに分けた。一方は植物の水やりなど自分で植物を管理し、訪問者には訪問日時と滞在時間を決めてもらうなど「自分で選ぶ」。もう一方は植物の世話も施設側で行い、訪問者も日時と滞在時間は自分で選ぶのではなく、「選んでもらう」。この実験では「自分で選んだグループ」の生存率・幸福感・活動量・健康さは「選んでもらうグループ」を上回っていた。

この研究結果を知って少しだけ怖くなった。子どもたちは自分で色々なことを選ぶことができているだろうか。親が良かれと思い、先回りをして色々なことを選び、「選んでもらうグループ」になっていないだろうか。
幼児教育でも似たような調査がある。「特別な体育指導を行っている園の方が、反対に運動能力が低い」という調査がある。直感には反するが、運動指導を行っていない園の方が、その時の運動能力が高いだけでなく、1年後の運動能力の伸び率まで高いというから驚きだ。この一つの要因として、整列や順番待ちなど、「指導者主体の指導形態」が挙げられている。「自分で遊びを選んで活動する」、「指導者にやることを選んでもらい活動する」と言い換えると、少し納得感が出てくるのではないだろうか。

以前の投稿(成長の種)での同級生の話ではないが、為末大さんが言う「努力は夢中に勝てない。」は、特に子供たちの世界では多くの場合当てはまるように思える。良かれと思い「選んであげる」のではなく、選ぶのは子どもに任せて、「夢中にさせるきっかけを多く作る」ことに力を入れていきたい。

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